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エッセンシャルグラマーインユース勉強法
Essential Grammar in Use(通称:赤本)は、左ページの図解と例文を声に出して状況をイメージし、右ページの問題を解いた後にRead & Look upと自分自身の英文を作るワークを行うことで、知識を会話で使える英語力へ変えられます。
中学レベルの基礎知識があれば全編英語の解説でも無理なく読み解くことができ、日本語を介さずに意味を捉える感覚が身につきます。
赤本の特徴と対象レベルの判断基準
Essential Grammar in Useは、英語を母語としない学習者のために基礎文法を整理した世界的な初級テキストです。表紙が赤いことから「赤本」と呼ばれ、英語圏の子どもが文法を身につけるように、状況と絵を手がかりに英語の型を身につけられます。
初級(赤本)と中級(青本)の選び方
シリーズには初級の赤本(Essential Grammar in Use)と、中級の青本(English Grammar in Use)が存在します。
多くの学習者が「自分のレベルにはどちらが適しているか」で迷いますが、スピーキングや瞬時の英作文に不安がある場合は、迷わず赤本から始めることをおすすめします。
| 項目 | 初級:赤本(Essential) | 中級:青本(English) |
|---|---|---|
| 対象レベル | 中学英語〜高校基礎レベル | 高校英語〜大学・一般実用レベル |
| 文法項目の範囲 | 現在形、過去形、助動詞、前置詞などの基礎 | 関係詞の限定用法、仮定法過去完了、微細なニュアンス差 |
| 解説の英文レベル | きわめて平易な短文とイラスト中心 | より詳細で複文を用いた論理的説明 |
| おすすめの学習者 | 文法を会話で反射的に使いたい方 | 基礎の運用力があり表現の精度を高めたい方 |
中学レベルの英文法に少しでも抜け漏れがある方や、知識としては知っていても口からスムーズに出てこない方は、赤本から着手することで基礎を盤石にできます。
日本語の参考書との決定的な違い
一般的な日本語の文法書は、「現在完了形=継続・経験・完了・結果」のように日本語の訳語を当てはめて分類しがちです。これに対して赤本では、登場人物が置かれた場面のイラストとともに例文が提示されます。
たとえば現在進行形の単元では、登場人物が食事をしている絵の横に She is eating.(彼女は食事をしているところです)という文が添えられています。
「どのような場面でこの文法形式を使うのか」を視覚的に直接把握できるため、日本語に翻訳する癖を排し、英語を英語の語順と感覚のまま処理する回路が形成されます。
次の疑問自分の現在の英語力に合うか不安な場合は、実践英文法テキストのレベルと使い方で難易度の目安を確かめてみてください。
見開きを使い倒す基本の学習手順
本書は見開き完結の構成になっており、左ページに解説と図解、右ページに演習問題が配置されています。1ユニットあたり30分から40分を目安に、次の4ステップで学習を進めます。
ステップ1:左ページの解説を声に出して読む
まずは左ページのセクション(A、B、Cなど)ごとに区切られた解説を読み進めます。この際、黙読ではなく必ず声に出して音読してください。
例文の下に添えられたイラストや矢印の図をじっくり観察し、「登場人物は何をしているのか」「矢印は過去・現在・未来のどこを指しているのか」を確認します。
英文を無理に日本語へ訳そうとせず、情景を頭の中に思い浮かべながら I walk to work every day.(私は毎日歩いて通勤しています)と発音することが肝要です。
ステップ2:右ページの練習問題を解く
左ページの解説を理解したら、右ページの問題に取り組みます。問題文の指示(Write sentences... や Put in the correct form... など)に従って空欄を埋めていきます。
この段階では、左ページをカンニングせずに自力で解答することを徹底してください。思い出せない箇所は、記憶の引き出しを自力で探すことで定着率が高まります。どうしても分からない場合のみ左ページに戻り、該当する規則を再確認します。
ステップ3:答え合わせと理由の確認
右ページをすべて解き終えたら、巻末の解答ページを開いて丸付けを行います。間違えた問題や、勘で正解してしまった問題には、問題番号の横に印をつけておきます。
重要なのは、「なぜその語形になるのか」「なぜ別の選択肢では駄目なのか」を左ページの解説に戻って確認することです。解説文の中に解答の根拠となるルールが簡潔に記述されています。
ステップ4:問題文全体の音読
丸付けが終わったら、右ページの英文を正しい形で最低3回音読します。空欄に入れた単語だけを発音するのではなく、主語から文末までの一文全体を滑らかに言えるようになるまで口を動かします。
たとえば They haven't arrived yet.(彼らはまだ到着していません)という問題であれば、空欄の動詞だけでなく一文のまとまりとしてリズムを体に染み込ませます。
左ページの解説と図解を見ながら声に出して読む
左ページを見ずに自力で右ページの空欄を埋める
解答を確認し、間違えた理由は左ページで調べる
正しい形の文全体を滑らかに最低3回音読する
左ページの理解から右ページの演習・音読まで4段階で進めます。
次の疑問初級編の構成を活かした進め方を詳しく知りたいなら、初級向け見開き完結型英文法書の使い方の手順も役立ちます。
英会話に直結させる応用トレーニング
右ページの問題を解いて正解するだけでは、試験用のペーパーテストの知識にとどまってしまいます。学んだ文法を実際の英会話で瞬時に口から出せるようにするために、次の3つのトレーニングを追加で実践してください。
1. Read & Look up(読んで顔を上げて話す)
右ページの英文を使って行う非常に効果的な訓練です。文を黙読または音読した直後、本から完全に視線を外し、正面を向いて同じ文を声に出して復唱します。
- 手順1: He didn't sleep well last night.(彼は昨夜よく眠れませんでした)という文を視線で捉え、意味と語順を把握します。
- 手順2: 本から目を離し、壁や空間を見つめます。
- 手順3: 頭の中に保持した英文を、感情を込めて滑らかに発話します。
視線を外すことで、文字をなぞるだけの作業から「自分の頭で文を組み立てて話す」負荷がかかり、短期記憶から長期記憶への定着が促されます。
2. 代表例文の暗唱
各ユニットの左ページにある主要な例文の中から、「これは日常会話でそのまま使いたい」と感じる文を2〜3文選び出し、テキストを見ずに完全に暗唱できる状態にします。
たとえば I have never been to London.(私はロンドンに行ったことがありません)や Would you like some coffee?(コーヒーはいかがですか?)といった実用的な文を核(コア)としてストックしておくことで、会話時の骨組みとなります。
3. オリジナル英作文(自分ごと化)
ユニットの締めくくりとして、学んだ文法規則を使って自分自身の生活、仕事、趣味に関する英文をノートに2〜3文作成します。
| 単元のテーマ | テキストの例文 | 自分ごと化した英文例 |
|---|---|---|
| 現在進行形 | She is drinking water.(彼女は水を飲んでいます) | I am writing an email to my client right now.(私は今ちょうど取引先にメールを書いています) |
| 過去形 | They went to Paris last year.(彼らは昨年パリに行きました) | I visited Kyoto with my family last month.(私は先月家族と京都を訪れました) |
| 助動詞 could | Could you open the door?(ドアを開けていただけますか?) | Could you send me the report by five?(5時までにその報告書を送っていただけますか?) |
自分自身に関係のある事柄を表現することで、脳はその情報を重要だと認識し、実際の会話の現場でも咄嗟に口から出るようになります。
文を視線で捉え、意味と語順を把握する
テキストから目を離し、壁や空間を見つめる
頭に保持した英文を感情を込めて発話する
英文から目を離して発話することで記憶への定着を促します。
周回を前提とした書き込みルールとノート術
本書の文法項目を血肉にするには、最低でも2周から3周の反復学習が欠かせません。そのため、1周目の段階でテキストに直接答えを書き込んでしまうと、2周目以降の復習効果が大きく損なわれます。
直接書き込まない3つの学習手法
周回学習をスムーズに行うために、以下のいずれかの方法を採用してください。
- ノート併用法: 一般的なB5やA4のノートを用意し、「Unit 12 12.1 (1) went (2) stayed...」のように解答のみをノートに記入します。本自体は綺麗な状態が保たれるため、何周でも解き直せます。
- コピー活用法: 右ページの演習面だけをあらかじめ縮小・両面コピーしてクリップで留めておき、そのプリントに直接書き込んで解答します。間違えたプリントを保管しておくことで、苦手なユニットの傾向が一目で分かります。
- タブレット活用法: 電子書籍版を利用するか、紙面の演習ページをタブレットのノートアプリに取り込み、ペンツールで書き込みを行います。復習時にはレイヤーを非表示にするか消しゴム機能で一括消去すれば、手軽に初期状態へ戻せます。
間違えた問題のチェック管理
テキストの右ページには答えを書かない代わりに、間違えた問題の番号の横に小さなチェックマーク(レ点や日付)を鉛筆で書き残しておきます。
2周目以降は、チェックがついている問題だけを優先的に解き直すことで、学習時間を大幅に短縮しながら弱点を確実に潰すことができます。
解答のみをノートに記入し本を綺麗な状態に保つ
右ページをコピーして解き、苦手傾向を把握する
ノートアプリで書き込み、消去して初期化する
2周目以降の復習効果を保つために適した解答方法を選びます。

次の疑問復習しやすい印の付け方に迷ったら、単語帳の書き込み・マーカー術の工夫もノート作りに応用できます。
挫折を防ぐ学習スケジュールと診断テスト
本書は110以上のユニットから構成されており、計画なしに進めると途中で挫折しやすくなります。明確な完了目安を設けて学習を進めることが完走の秘訣です。
周回スケジュールの早見表
平日に1〜2ユニットを進める標準的な学習ペースの目安は以下の通りです。
表は横にスクロールできます →
| ペース | 1周完了までの日数 | 2周完了(チェックのみ) | 3周完了(総仕上げ) |
|---|---|---|---|
| 1日1ユニット(週5日) | 約5〜6か月 | 約1〜1.5か月 | 約2〜3週間 |
| 1日2ユニット(週5日) | 約2.5〜3か月 | 約3〜4週間 | 約1〜2週間 |
| 週末集中(土日各3ユニット) | 約4〜5か月 | 約1か月 | 約2週間 |
2周目以降は間違えた問題と不安な左ページのみに絞って進めるため、所要時間は1周目の3分の1程度に短縮されます。
巻末「Study Guide」を活用した弱点集中アプローチ
最初から1ユニットずつ順番に進める時間がない方や、現在の実力を測りたい方は、巻末に収録されている Study Guide(診断テスト)から開始してください。
Study Guide には文法項目ごとの確認問題が並んでおり、各問題には対応するユニット番号が明記されています。間違えた問題に対応するユニットのみをピックアップして学習することで、最短ルートで自身の文法の穴を塞ぐことが可能です。
解説を読むための必須文法用語ミニ辞典
赤本の解説は平易な英語で書かれていますが、文法用語だけは英語表記に慣れておく必要があります。左ページの解説や問題文の指示で頻出する基本用語をまとめました。
| 英語用語 | 日本語の品詞・概念 | 解説文での使われ方・例文 |
|---|---|---|
| noun | 名詞 | singular noun(単数名詞)/ plural noun(複数名詞) |
| verb | 動詞 | regular verbs(規則動詞)/ irregular verbs(不規則動詞) |
| auxiliary verb | 助動詞 | do, be, have are auxiliary verbs.(do, be, haveは助動詞として機能します) |
| adjective | 形容詞 | an adjective tells us about a noun.(形容詞は名詞について説明します) |
| adverb | 副詞 | adverbs tell us how someone does something.(副詞はどのように行うかを説明します) |
| preposition | 前置詞 | prepositions of time(時を表す前置詞:at, on, in) |
| tense | 時制 | present tense(現在時制)/ past tense(過去時制) |
| clause | 節(主語+動詞の塊) | if-clause(if節)/ relative clause(関係詞節) |
これらの用語を頭に入れておくだけで、左ページの指示文を辞書なしでスムーズに読み進められるようになります。
やってはいけないNG勉強法と版の選び方
貴重な学習時間を無駄にしないために、初心者が陥りがちな典型的な誤りと、エディションの選び方を確認しておきましょう。
挫折につながる3つのNG勉強法
- 全訳ノートを作ること: 左ページの英文解説を一言一句日本語に訳してノートに清書する作業は避けてください。時間が膨大にかかる割に、日本語に置き換える癖が抜けなくなります。大意が掴めれば十分です。
- 問題を解きっぱなしにすること: 右ページの空欄を埋めて丸付けをしただけで満足し、音読や発話を行わない勉強法では、知識が会話力に結びつきません。解いた後の音読こそが本体です。
- 1周目から完璧を求めること: 1つのユニットで分からない箇所があっても、立ち止まりすぎずに印をつけて先へ進んでください。英語の文法は相互に関連しているため、後のユニットを学んだ後に戻ると自然に理解できるケースが多々あります。
イギリス英語版とアメリカ英語版の選び方
本シリーズには、イギリス英語版(Essential Grammar in Use)とアメリカ英語版(Basic Grammar in Use)が存在します。
日常会話や試験でアメリカ英語(TOEICなど)を主に対象としている場合はアメリカ英語版、イギリス英語圏の文化やIELTSなどを目指す場合はイギリス英語版を選ぶのが自然です。ただし、初級文法の根幹ルールはどちらも共通しているため、手元にある版を使って学習を開始しても支障はありません。
理解度チェック
Q1. テキストの右ページの問題を解く際の注意点はどれですか?
- 最初から左ページの解説を見て答えを探す
- 左ページを見ずに自力で解答することを徹底する
- 空欄に入れた単語だけを3回音読する
- 1周目からテキストに直接ペンで答えを書く
答えを見る
正解: B. 左ページを見ずに自力で解答することを徹底する
ステップ2では、左ページを見ずに自力で解答し、記憶の引き出しを探すことで定着率を高めると書かれています。
Q2. 英会話に直結させる応用トレーニングとして正しい英文は?
- He didn't sleep well last night.
- She doesn't slept well last night.
- He not sleep well last night.
- She didn't sleeps well last night.
答えを見る
正解: A. He didn't sleep well last night.
「Read & Look up」の手順1で提示されている正しい例文は「He didn't sleep well last night.」です。
Q3. 記事で挫折につながるNG勉強法とされているものは?
- 間違えた問題の番号にチェックをつけること
- テキストの音読を最低3回行うこと
- 左ページの解説の一言一句を全訳したノートを作ること
- 巻末の診断テストから解き始めること
答えを見る
正解: C. 左ページの解説の一言一句を全訳したノートを作ること
解説を一言一句日本語に訳して清書する作業は、時間がかかる上に日本語に置き換える癖が抜けないため避けるべきとされています。
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よくある質問
- Q. 英語解説が理解できない時はどうすれば良いですか?
- まずはイラストと太字の例文をじっくり見てシチュエーションを把握してください。それでも解説文の意味が取れない場合は、英和辞書で単語を調べるか、スマートフォン等の翻訳機能で該当の解説文だけを日本語化して概要を掴み、すぐに英文音読に戻るのが効果的です。
- Q. 中学生や高校生でも赤本を使えますか?
- 十分に使用可能です。中学英語の基礎的な単語力(be動詞、一般動詞の区別など)があれば解説文を読み進められます。学校の文法用語偏重の学習から脱却し、ネイティブの感覚で文法を理解するための副教材として適しています。
- Q. 何周学習すれば身につきますか?
- 基本は3周を目安にします。1周目で全体像を掴み、2周目で間違えた問題と音読を集中的に復習し、3周目で instantaneous composition(瞬間英作文)のように右ページを即座に口頭で言えるか確認することで定着します。
- Q. CDや音声データは必須ですか?
- 必須ではありませんが、音声付き版や付属音声を活用すると発音やイントネーションの確認が容易になり、リスニングとスピーキングの向上速度が上がります。音声がない場合でも、自身でリズムを意識して音読すれば効果は得られます。
2026年10月8日更新・モチタン辞典編集部